はた織り – 衣の織 https://inoori.jp 着物の手織りを次世代に繋ぐプロジェクト Thu, 10 Jan 2019 23:55:58 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.8.9 年越し https://inoori.jp/blog/2015123101/ https://inoori.jp/blog/2015123101/#respond Thu, 31 Dec 2015 14:00:44 +0000 http://inoori.jp/?p=481 年末は染めと織りに明け暮れる日々でした。
ある方からご相談を受けて、1年以上前の紅花染めワークショップでお土産に貰った粉(紅花色素を吸わせたセルロースパウダー)が使用可能か?とのお問合せでしたが、そもそもセルロースパウダーからの染めの経験がありませんでしたので、必ず染まるという確約はできませんが、ご一緒に実験してみましょう、というスタンスでお越し頂きました。

IMG_6087 紅花の色素をもみ出しているところ

IMG_6089 ご持参いただいたのは、生地違いの5種類の半衿でした。同じ染液でも、生地によって色合いが異なって染まりました。半衿ということで、淡い色をご希望でしたので、実験は成功といってよいでしょう。

FullSizeRender そして、織りの作業。
プレゼント用の匂袋の生地を、地機(じばた)で、織っているところ。
匂袋の用尺9センチの中で、緯(よこ)糸をどう変化させるか、考えながら織っていると、思いのほか時間がかかってしまいます。

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FullSizeRender 入れる緯糸によって、印象がまるで違う布になりますね。

IMG_6120 おまけ:紅花染め実験で使った染液が、まだ染まりそうだったため、使い古しの肌襦袢と女性用シルクのふん○しを染めてみました。淡いピンクに染まりました。見えないところで、乙女なピンクは女子力が上がりそうです(笑)]]>
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下ごしらえ https://inoori.jp/blog/2015112001/ https://inoori.jp/blog/2015112001/#respond Fri, 20 Nov 2015 03:36:42 +0000 http://inoori.jp/?p=402 機(はた)織り前には、様々な作業が必要です。
その作業を結城紬の織元では「下ごしらえ」と呼んでいましたので、私もその呼び名を踏襲しています。
織るよりもむしろ、下ごしらえで全体の工程の8割をしめているとも言えます。


【整経(せいけい)】
布の幅分の経糸の本数を、織る布の長さに整えます。
今回は、プレゼントの匂袋用とサンプル用なので、反物より短めです。

糸の本数=1260本(鯨1尺幅、筬63羽/寸)
経糸の長さ=鯨2丈4尺(約9m)

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【筬(おさ)通し】 一目に糸を2本ずつ通していきます。

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【経巻き】 約9mの糸を巻き取って行きます。

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巻く前に糸を丁寧にほぐしていきます。 ほぐさないと、筬を移動する時に糸が切れてしまいますので重要な作業です。 巻くよりも時間がかかります。

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【かけ糸かけ】
いわゆる綜絖の役目の糸です。下糸にだけ糸をかけていきます。
ここでも、自分の身体(足と腰)を使って糸を張って作業します。

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スクリーンショット 2015-11-20 12.14.16]]>
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木枠あげ https://inoori.jp/blog/2015111001/ https://inoori.jp/blog/2015111001/#respond Tue, 10 Nov 2015 12:11:08 +0000 http://inoori.jp/?p=377 昨日からひたすら、先日糊付けした糸の木枠上げです。
糊付け後、糸を丁寧に分けても、やはり固まっているところはありまして、それをほぐしながら木枠に巻くので、途中糸も切れますし、普通の絹糸を巻くより、かなりゆっくり時間をかけてやります。真綿の手紬糸ゆえ、しかたありません。

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この木枠に巻く道具を「座車」といいますが、これは、自動的に糸を左右に振ってくれる優れものです。
その仕組みが、円筒に掘られたジグザグの溝を活用しているという、いたってシンプルで単純なものですが、これを考えた先人の知恵は素晴らしいと思います。



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糊付け https://inoori.jp/blog/2015110702/ https://inoori.jp/blog/2015110702/#respond Sat, 07 Nov 2015 00:10:16 +0000 http://inoori.jp/?p=331 地味だけど、とても重要な作業、それは「糊付け」です。

真綿から手で紡いだ糸は、無撚糸(撚りがほぼかかっていない)なので、染めたり、織ることができる状態までに”下ごしらえする”うちに、そのままだと綿状に毛羽だってしまい、作業できなくなってしまいます。

その毛羽立ちを防いでくれるのが、糊。

本場結城紬では、小麦粉の糊を使いますので、私もそれに倣って小麦粉の糊を付けます。

今回は下糊付けの2回目。

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糊付け

 

10分ほど糊に浸けてから、堅く絞り、乾かす前に糸を捌きます。 ここで糊によってくっついてしまった糸束を、出来るだけ丁寧に、糸が一本ずつになるように、手早く捌くことが重要です。 これを丁寧にしないと、次の糸巻き作業時に糸が切れまくって、大変なことになります。

糸を丁寧に捌く作業


天気の良い日に糊付けすると、なぜか糊のききが良いです。(湿気との関係?)

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捌いた糸綛(カセ)を干す

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作業後、ケバケバが手にくっついてます

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