ブログ – 衣の織 https://inoori.jp 着物の手織りを次世代に繋ぐプロジェクト Fri, 11 Jan 2019 00:01:59 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.8.9 年越し https://inoori.jp/blog/2015123101/ https://inoori.jp/blog/2015123101/#respond Thu, 31 Dec 2015 14:00:44 +0000 http://inoori.jp/?p=481 年末は染めと織りに明け暮れる日々でした。
ある方からご相談を受けて、1年以上前の紅花染めワークショップでお土産に貰った粉(紅花色素を吸わせたセルロースパウダー)が使用可能か?とのお問合せでしたが、そもそもセルロースパウダーからの染めの経験がありませんでしたので、必ず染まるという確約はできませんが、ご一緒に実験してみましょう、というスタンスでお越し頂きました。

IMG_6087 紅花の色素をもみ出しているところ

IMG_6089 ご持参いただいたのは、生地違いの5種類の半衿でした。同じ染液でも、生地によって色合いが異なって染まりました。半衿ということで、淡い色をご希望でしたので、実験は成功といってよいでしょう。

FullSizeRender そして、織りの作業。
プレゼント用の匂袋の生地を、地機(じばた)で、織っているところ。
匂袋の用尺9センチの中で、緯(よこ)糸をどう変化させるか、考えながら織っていると、思いのほか時間がかかってしまいます。

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FullSizeRender 入れる緯糸によって、印象がまるで違う布になりますね。

IMG_6120 おまけ:紅花染め実験で使った染液が、まだ染まりそうだったため、使い古しの肌襦袢と女性用シルクのふん○しを染めてみました。淡いピンクに染まりました。見えないところで、乙女なピンクは女子力が上がりそうです(笑)]]>
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収穫 https://inoori.jp/blog/2015112401/ https://inoori.jp/blog/2015112401/#respond Tue, 24 Nov 2015 09:06:33 +0000 http://inoori.jp/?p=437 本日も草刈り。 と、勇んで朝、外に出たら、あいにくの小雨。こちらの予定通りにはいきませんね。
なので、室内での仕事に切り替えて機織りタイムとなりました。
機織りしていると、日が射してきたので、草刈りを少しでも進めようと、外へ出ました。

敷地内には何本か柿の木があるのですが、もう葉も全て落ち、実も熟して、収穫時期の盛りを過ぎてしまった風情。
鳥が柔らかくなった実をついばんでいます。
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それでも、いくつかはまだ食べられそうと、昨日購入してきた高枝切りばさみを取り出して、秋の味覚を初収穫。
触ってみると、熟してるけどまだ堅く、ちょうど良い感じ。間に合いました。
柿を収穫していると、お向かいの88歳のお婆さんに呼ばれて(昨日立ち話して親しくなった)、行ってみると、大根をあげるから畑から引いてきてと。 指示された畑の大根を自ら引いて、3本も頂戴いたしました。
これぞ、里山生活♪
草刈りのはずだったのに、大地の恵みを思いがけず、頂く事ができて嬉しいです。
ただ、これから、何日か大根料理が続きますね。(長浜には一人で来ているため・・・)

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本日の収穫


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甘くてジューシー♪

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畑作業(草刈り) https://inoori.jp/blog/2015112301/ https://inoori.jp/blog/2015112301/#respond Mon, 23 Nov 2015 09:57:31 +0000 http://inoori.jp/?p=428 滋賀県長浜市(木之本町)に来ています。
畑付きで山のお水も敷地内に引き込んでいる古民家を、縁あってこの秋から借りています。
『染織工房 野の絢』の長浜工房にすべく、地道に準備しています。来年準備が整い次第、オープンします!

母屋の裏にある畑は、秋からずっとほったらかしだったため、草ボウボウになっていましたσ(^_^;)
今日はコツコツと草刈りです。この家の納屋に草刈機があったのですが、燃料や使い方がわからず、しばし悩みましたが、考えているより身体を動かした方が早いと、鎌を持ち、手で刈り始めました。
手で刈り出すと、最初はしんどかったのですが、だんだんコツがつかめてきて、身体もポカポカしてきて、いつの間にか無心になって没頭してました。丹田のあたりにエネルギーが充填される感覚。やはり土に近い仕事は、地球からエネルギーもらえます。
ただ、あまり無理せず、何日かに分けてやります。一人で刈るには広いのです・・・とりあえず、今日で1/3ぐらい?
来年、春になったら、ここに蓼藍や和棉の種を蒔く予定です!種まき体験ツアー(余呉湖観光付き)を企画しちゃおうかな。

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作業前。草ノビ放題…


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本日の作業後。若干拓けた?

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下ごしらえ https://inoori.jp/blog/2015112001/ https://inoori.jp/blog/2015112001/#respond Fri, 20 Nov 2015 03:36:42 +0000 http://inoori.jp/?p=402 機(はた)織り前には、様々な作業が必要です。
その作業を結城紬の織元では「下ごしらえ」と呼んでいましたので、私もその呼び名を踏襲しています。
織るよりもむしろ、下ごしらえで全体の工程の8割をしめているとも言えます。


【整経(せいけい)】
布の幅分の経糸の本数を、織る布の長さに整えます。
今回は、プレゼントの匂袋用とサンプル用なので、反物より短めです。

糸の本数=1260本(鯨1尺幅、筬63羽/寸)
経糸の長さ=鯨2丈4尺(約9m)

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【筬(おさ)通し】 一目に糸を2本ずつ通していきます。

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【経巻き】 約9mの糸を巻き取って行きます。

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巻く前に糸を丁寧にほぐしていきます。 ほぐさないと、筬を移動する時に糸が切れてしまいますので重要な作業です。 巻くよりも時間がかかります。

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【かけ糸かけ】
いわゆる綜絖の役目の糸です。下糸にだけ糸をかけていきます。
ここでも、自分の身体(足と腰)を使って糸を張って作業します。

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スクリーンショット 2015-11-20 12.14.16]]>
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木枠あげ https://inoori.jp/blog/2015111001/ https://inoori.jp/blog/2015111001/#respond Tue, 10 Nov 2015 12:11:08 +0000 http://inoori.jp/?p=377 昨日からひたすら、先日糊付けした糸の木枠上げです。
糊付け後、糸を丁寧に分けても、やはり固まっているところはありまして、それをほぐしながら木枠に巻くので、途中糸も切れますし、普通の絹糸を巻くより、かなりゆっくり時間をかけてやります。真綿の手紬糸ゆえ、しかたありません。

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この木枠に巻く道具を「座車」といいますが、これは、自動的に糸を左右に振ってくれる優れものです。
その仕組みが、円筒に掘られたジグザグの溝を活用しているという、いたってシンプルで単純なものですが、これを考えた先人の知恵は素晴らしいと思います。



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糊付け https://inoori.jp/blog/2015110702/ https://inoori.jp/blog/2015110702/#respond Sat, 07 Nov 2015 00:10:16 +0000 http://inoori.jp/?p=331 地味だけど、とても重要な作業、それは「糊付け」です。

真綿から手で紡いだ糸は、無撚糸(撚りがほぼかかっていない)なので、染めたり、織ることができる状態までに”下ごしらえする”うちに、そのままだと綿状に毛羽だってしまい、作業できなくなってしまいます。

その毛羽立ちを防いでくれるのが、糊。

本場結城紬では、小麦粉の糊を使いますので、私もそれに倣って小麦粉の糊を付けます。

今回は下糊付けの2回目。

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糊付け

 

10分ほど糊に浸けてから、堅く絞り、乾かす前に糸を捌きます。 ここで糊によってくっついてしまった糸束を、出来るだけ丁寧に、糸が一本ずつになるように、手早く捌くことが重要です。 これを丁寧にしないと、次の糸巻き作業時に糸が切れまくって、大変なことになります。

糸を丁寧に捌く作業


天気の良い日に糊付けすると、なぜか糊のききが良いです。(湿気との関係?)

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捌いた糸綛(カセ)を干す

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作業後、ケバケバが手にくっついてます

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工房の日々や作業を綴るブログを始めます♪ https://inoori.jp/blog/2015110701/ https://inoori.jp/blog/2015110701/#respond Fri, 06 Nov 2015 22:16:04 +0000 http://inoori.jp/?p=315 まずはじめに。

着物って、究極のスローファッションだと思うのです。
作るのにも、着るのにも時間がかかります。
時短、効率重視の時代に逆行していますが、丁寧に時間をかけたからこそ味わえる心の豊かさがあると私は信じています。
着物は高価な晴れ着、という認識がまだまだ根強いですが、私は生活に密着した普段着の着物が好きです。
手間ひまをかければ、自給自足で普段着の着物が作れちゃうんだよーということをお伝えしていきたいと思っています。

染織に興味のある方のご参考になれば嬉しいです。

地味で手間のかかる作業が多いですが、布が織り上がったときの充実感はハンパないです!
その感動が少しでも伝わって、染めや織りをやってみたい、と思う人が増えてくれることを願っています。

ただし、ここで綴るのは、その時に作業していることなので、作り方の順番どおり、というわけではありませんし、ご紹介する技法は、私(大久保有花)が経験して体得したことにすぎませんので、ここに書かれていることが全てではなく、他のやり方などもあるかと存じますので、その点はご了承くださいませ。

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